レイアウトの
「ひきだし」を
増やそう。
秀逸な実例サンプルと図解を満載!
視覚に与える効果と意味が学べる新・レイアウト見本帳。
レイアウトを秀逸な実例で参考にしたい方から、自分で応用して考えたい方まで。文字、写真、配置、配色といったレイアウトの基本をはじめ、イメージや言葉から創造されるレイアウトデザインの実践方法を丁寧に解説。見る人に与える心理的効果や意義、意味まで学べるレイアウト見本帳。
目で見てわかる! 実例満載
3章の全ページに実例を多数掲載。パラパラとめくるだけで、インスピレーションが湧いてくる。どこから読み進めてもOKな見本帳。
図解と解説で、より深く理解
図解入りの丁寧な解説で、見た目だけではわからないレイアウトの「意味」や「意図」までしっかりわかる。長く使える保存版。
どんな媒体にも応用できる
雑誌や書籍、チラシはもちろん、ウェブまでをカバー。媒体に囚われず、応用の効くレイアウトの本質がしっかり学べる。
[ はじめに ]
「レイアウト」と聞いて、みなさんはどんなイメージを抱くでしょうか。 部屋の模様替え、資料や紙面のレイアウト、グラフィックの構成、ウェブの画面設計……いろいろな観点があると思います。 本書はそんな「レイアウト」について、基本的なことを丁寧に、繰り返し、さまざまな手法で語ることを意識しています。 タイトルは「レイアウトデザイン見本帳」。 まさにパラパラとめくり、それぞれのページに記された「レイアウトのひとつの方法」を眺めることで、みなさんの中にあるデザインの引き出しを少しずつ増やしていくことができたら、という思いで編集されています。
しかし、本書に掲載されているひとつひとつの手法は、あくまで一例にすぎません。 あるページの手法が、まったく逆に使われるケースもあるでしょう。 デザインに絶対の正解・方程式はないのです。
では、私たちの毎日のデザイン作業において、もっともよいデザインをするためにはどうしたらよいのでしょうか。 答えはありませんが、「できるだけたくさんのアプローチを知っている」ことが大切なのではないかな、と私は考えています。 つまり、視野を広げ、ものの見方をたくさん持つということです。 要素を大きな視点で見ることや、一転、細かな部分に深く着目していくこと。 また違った観点で捉えなおしてみること。 その振れ幅が大きければ大きいほど、その中から選び出すひとつのデザインは、よりよい「最適解のデザイン」に近づくことができるのではないでしょうか。
本書は「レイアウト」に特化した書籍ですが、レイアウトはあくまでデザインという行為の一部分にすぎません。 いまデザインはもっと幅広く、たくさんの考え方を含んでいます。 広く捉えると、考えることもデザインですし、色をつけることも、企画を立てることもデザインです。 しかし、その中で「レイアウト」はある意味特別な作業かもしれません。 ふつうデザインはほとんどの場合、何らかの情報を伝えるために行われます。 その情報をどのようにレイアウトするかによって、伝わりやすさから、もしかするとメッセージの内容まで、ガラッと変わってしまうくらいの可能性を秘めているプロセス、それがレイアウトです。 そう、あなたのレイアウト次第で、その影響が大きく変わってしまうのです。 私は、そんなレイアウトという工程が、デザイン作業の中でもっともエキサイティングだと考えています。
無数の正解の中からもっともよいものを「自分で決める」責任と自由度が、レイアウトを楽しくエキサイティングな作業にさせるのではないでしょうか。 デザイナーが変われば、その正解もまた異なってくるでしょう。 そのデザインがなぜよいのか説明する場面も出てくると思います。 そこには主体性が必要です。 デザインには「個」が必要です。
デザインもデザイナーも、透明にはなれないと私は考えています。 社会を構成するフィルターのひとつとして、情報を咀嚼し、再構成してアウトプットする。 そこにあなたがいる意味が出てきます。 レイアウトをすることで、あなたという存在が社会に影響を及ぼします。 クライアントのことをまじめに考えたり、扱う問題や商品について知った度合いが、また、自分だけのデザインの引き出しから選び出されたひとつのアプローチが、レイアウトという行為を通してそのまま社会に影響を与えるのです。
レイアウトは、あなたを必要としています。 社会があなたを必要としています。 レイアウトを行う人の及ぼすよい影響が、世の中にとって必要なのです。 情報も、何らかの問題も、うまく伝わらなければ存在していないことと同じです。 ぜひ、そんなレイアウトの担い手にとって少しでも本書がお力になれたら幸いです。
著者代表:関口 裕[ 目次 ]
- はじめに
- 著者紹介・本書の使い方
- Chap.1
- レイアウトの意義
- 01 レイアウトをする前に
- 02 文字の役割
- 03 視線を導くコツ(1)基本的なテクニック
- 04 視線を導くコツ(2)写真と配色
- COLUMN01 デザイナーとして覚えておきたい12のこと(1)
- Chap.2
- レイアウトの基本
- 01 レイアウトには型がある
- 02 ページネーションの考え方
- 03 書体の種類
- 04 ウエイトの種類
- 05 文字の構造
- 06 文字組みの基本
- 07 組み方向と段組み
- 08 写真の取り扱い
- 09 配色について
- 10 色の面積構成を考える
- COLUMN02 デザイナーとして覚えておきたい12のこと(2)
- Chap.3
- レイアウトの実践
- 【基本となるレイアウトテクニック】
- 01 元気なレイアウト
- 02 明快なレイアウト
- 03 さらりとしたレイアウト
- 04 上品なレイアウト
- 05 にぎやかなレイアウト
- 06 不安定なレイアウト
- 07 自由なレイアウト
- 08 ダイナミックなレイアウト
- 09 力強いレイアウト
- 10 素朴なレイアウト
- 11 シンメトリックなレイアウト
- 12 落ち着いたレイアウト
- 13 整理されたレイアウト
- 14 安心するレイアウト
- 15 ポップなレイアウト
- 16 広々としたレイアウト
- 17 メリハリのあるレイアウト
- 18 柔らかいレイアウト
- 19 インパクトのあるレイアウト
- 20 勢いのあるレイアウト
- 21 気ままなレイアウト
- 【文字組みに関するレイアウトテクニック】
- 22 まとまりのあるレイアウト
- 23 なめらかなレイアウト
- 24 ゆったりとしたレイアウト
- 25 充実感のあるレイアウト
- 26 一体感のあるレイアウト
- 27 安定感のあるレイアウト
- 28 生き生きとしたレイアウト
- 29 軽快なレイアウト
- 30 抑揚のあるレイアウト
- 31 スタイリッシュなレイアウト
- 【写真に関するレイアウトテクニック】
- 32 真面目なレイアウト
- 33 パワフルなレイアウト
- 34 気楽なレイアウト
- 35 迫力のあるレイアウト
- 36 堂々としたレイアウト
- 37 大胆なレイアウト
- 38 活発なレイアウト
- 39 連帯感のあるレイアウト
- 40 物語を感じさせるレイアウト
- 41 きっちりとしたレイアウト
- 【配色に関するレイアウトテクニック】
- 42 ハツラツとした配色とレイアウト
- 43 目立つ配色とレイアウト
- 44 楽しそうな配色とレイアウト
- 45 すっきりとした配色とレイアウト
- 46 統一感のある配色とレイアウト
- 47 かわいい配色とレイアウト
- 48 クールな配色とレイアウト
- 49 カラフルな配色とレイアウト
- 50 高級感のある配色とレイアウト
- 51 奥行きを感じる配色とレイアウト
- CREDIT INDEX